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2007.10.15

本州縦断:島々から徳本峠、上高地河童橋(本州縦断#39達成)

島々から徳本峠を越え上高地に入るクラシックルートは、多くの岳人を北アルプスに迎え入れたルート。今なお、多くの登山者が一度は歩いてみたいとして憧れるルート。
水害により通行止めだったこのルートが、ようやく暫定開通。横浜のK2も憧れていたルートが、「本州縦断」最終ルートとなりました。

山行日:平成19年10月5日(金・夜行)~10月7日(日)
山  域:北アルプス
コ ー ス:
10/5(金) ムーンライト信州で松本→島々
10/6(土) 島々バス停(6:00)…二俣(8:00 8:15)…岩魚留小屋(10:15 10:45)…徳本峠(13:30 14:15)…明神(15:15 明神館泊)
10/7(日) 明神(9:00)…河童橋(9:45)
立ち寄り温泉:
上高地温泉ホテル
お得情報:
7日午後3時頃、上高地から平湯温泉、沢渡駐車場行きのバスはどちらも長蛇の列。2時間待ちとの案内がありました。(翌日の大荒れの予報の影響かもしれませんが。)

10月6日 晴れ
夜行列車で新島々に入る。新島々バスターミナルで、係員に島々で下りることを伝えると2台目の最前列に案内された。1台目は上高地直行便であった。

島々バス停で下りる。素晴らしい秋の高い夜明け空が広がる。前回このバス停で下りたのは、去年のゴールデンウィーク。満開の桜の中、梓川の堰堤を延々と松本駅まで歩いたことを思い出す。

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午前6時いよいよスタート。先発は2人だけ。静かなスタートである。意外にも最後の本州縦断ルートという感傷は全くなく、多くの登山者を引きつけてきたこのルートに興味津々という感じであった。

島々谷を遡る。この渓谷の暖かさは何であろうか。あちこちに水害の跡が残り、復旧工事をしている。しかし、この渓谷は素晴らしい。二俣を過ぎるとさらにその良さは増してくる。穏やかな流れと荒々しい流れが代わる代わる現れ、緩急自在。飽きることがない。上高地にバスが入ってからもこのルートが愛されている理由の一つがここにあるのかも知れない。

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沢から離れると徳本峠へのジグザクの登りになる。ここが本州縦断最後の登りとなる。いままでの本州縦断の苦しかったこと、楽しかったことを思い出してあれこれ…。と少しは考えるだろうなと思っていたが、意外にもいつも通り淡々と登る。いかにも自分らしいと思う。

ジグザグが終わり、徳本峠に飛び出す。と、いきなりの穂高!!
衝撃の穂高である。今まで視界の閉ざされた谷底を歩いてきたのが、一気に開けたかもしれないが、穂高が屏風のようにそびえ立つ姿、衝撃的であった。Dsc_00600001

 

 

 

 

 

  

『峠の頂上に達すると、白雲を頂いた穂高の秀麗なる連嶺が、仰ぐように高く面のあたりに峙ち、…ここで見る穂高の姿は、慥かに今まで山というものに関して抱いていた観念を打破するに十分であるほど気高いものである。』田部重治著 『山と渓谷』(『上高地渓谷』から)(岩波文庫)

大正時代に歩いた偉大な登山家が讃した言葉が、平成時代の山おたくに深く響く。
このルートが今なお、多くの登山者に愛される最大の理由がここにあると実感した。

そして、槍ガ岳から東鎌尾根・大天井岳徳本峠間は、歩いているので、実質的にはここが本州縦断の連結地点。そんなことを峠で親しくなった登山者(南アルプス市民さん、悠々独歩さん)と話していたら、喜んでくれた。見ず知らずの私の目標達成に、こんなに喜んでくれる人がいる。山登りって本当に良い!と思う。

ここで実質的に連結したが、本州縦断ルートを決めるときに「ここは穂高を入れなければ」と決めたので、ルートはぐるりと穂高の方へ回っている。そのため、ルート上の連結は、あくまでも河童橋。この峠は再訪して楽しむことにして、明神岳を正面に見ながら明神へ下る。

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徳本峠小屋が満員で断られたので、上高地近辺で宿泊するのは難しいと思っていたところ、最初のお泊まり交渉の明神館で、運良く空きがあり泊まることが出来た。今夏の室堂といい、本当に運がいい。

10月7日 晴れ
午前5時45分。昨晩の夕食の時、明神館の主人が、明日は明神岳が赤く染まるかもしれないと挨拶するので、徳本峠登山道分岐に向かう。というのも、少し寝坊してしまい、明神岳の眺望を楽しむ特等席、2階テラスに向かうのが遅れてしまったのである。起きたときには先客多数であったためである。

さすがにこちらにはだれもいない。太陽はかなり上がっていて、山頂部分が赤く染まり始める。午前6時、明神池の開門の時間だろうか太鼓の音がドン・ドン・ドンドンと聞こえ始める。明神岳の裾野にすっと靄が入ってくる。しばらく写真を撮りながら、独り、橋のたもとに座る。朝の上高地、なんて素晴らしい空間なんだろう。気温0℃の中、時間を忘れる。いつまでも居たい。高峰に憧れて登っていた頃は通過点の上高地、こんな気持ちは僅かにさえ思わなかった。

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朝食の後、明神池を往復し、いよいよ、河童橋へ向かう。明神から河童橋の間、ここはいったい何十回歩いたことになるだろうか。本州縦断の最終日に歩くことになるとは、初めてここを歩いた高校時代には思わなかった…。長くて短い道のりでした。

午前9時45分、雲一つない大快晴の河童橋到着。

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実現したらやると決めていた、「河童橋の中心から清らかな梓川と奥穂高岳をバックに、家から持ってきた50万分の1の地図を誇らしげに持って記念写真。できれば、事情が分かる登山の人に撮ってもらう!」と…。

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(赤い線がつながった地図-本人の写真を出すのは気が引けるので(笑)…) 

しかし、現実はそんなに甘くはなかった。河童橋は観光客で満員。空くことを期待して、しばらく待つ。しかし、空くどころか、ますます混んでくる。まるで、河童橋が落ちるのではないかと思うほど…。紅葉シーズンの3連休の上高地はこんなに混むなんて!!
仕方がないので、河童橋のたもと、山名表示板の所で、奥穂高岳をバックに観光客の人に撮ってもらう。多分、赤い線の引いてある地図を持った、変な登山者と思われたに違いないでしょう。
ここは渋谷?新宿?という異様な混雑ぶりに感覚を合わせるのと、観光客の皆さまの「写真撮って!!」に応えるのに精一杯。本州縦断達成の感動や実感もなく、いつも通り淡々と河童橋を発ったのであった。
感動的なフィナーレを迎えるのであれば、思い立って「すぐ」ではなく、やっぱり日を選ぶべきだったと反省。
(これも、また、自分らしいといえば自分らしいのであるが…)

…この後、あまりの天気の良さに、オプションで予定していた上高地散策。大正池バス停で下り、途中温泉に入りながら、河童橋まで戻る。午後3時15分の松本行きのバスで下山。紅葉はまだまだと言う感じでした。

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上高地からのバスでは、偶然、隣の席の方が本州縦断を以前達成した方(mittaさん)。偶然というのは恐ろしい物です。松本駅まで延々と尽きることのない本州縦断の話し。普通の登山者が、まずは歩かないルートの話をしていると、やっと本州縦断を達成した実感が湧いてきたのでした。

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コメント

島々谷はいかがでしたでしょうか。参考になり嬉しいです。
現在、かなり整備が入っていると聞いておりますので、かなり違っていた所があるのではないでしょうか。

本州縦断を掲げ、登山道をつないでいたこと時が懐かしく感じます。現在は、次の目標に向かってスタートを切っています。またブロクで報告できれば嬉しいです。

投稿: 横浜のK2 | 2012.10.10 00:51

今夜京都を出発して明日から同じルートを歩いてきます。
しっかり参考にさせて頂きます☆
わかりやすい日記をありがとうございます。

それにしても本州縦断とはすごい目標ですね!

投稿: てくてく | 2012.10.05 16:05

リンクありがとうございます。
大滝山山行早速読ませていただきました。
以前、蝶~大滝~徳本と歩いたときは、大雨&地震だったので、全く良い印象は無かったのですが、
また行きたいところが一つ増えてしまいました。
これだから山中毒者は困る。(笑)

投稿: 横浜のK2 | 2007.10.17 22:02

本州縦断#39達成 面白く読ませていただきました。
縦断ならではのこだわりが感じられますね。
当方も大滝山山行でようやくアップです。
なお、K2さんのBlogに勝手にリンクを貼らせていただきました。 悪しからずご了承のほど。

投稿: mitta です | 2007.10.15 23:55

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