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2009.06.08

劔岳<点の記>を読んで

「情熱」と「使命」

読み終わった後、最初に頭に浮かんだ言葉だ。
劔岳に「初登頂」した測量官柴崎芳太郎。
「日本地図の最終空白地点を測量せよ」という上司からの無謀な至上命令、地元の因習、日本アルプスの厳しい自然、当時設立されたばかりの山岳会との初登頂競争という困難の中、冷静でありながらも一徹な情熱が劔岳初登頂を成功させる。

しかし、山頂には「初登頂」でない物が見つかり、至上命令の三等三角点がたてられないと分かったとき、彼はどのように思ったのだろう。多分、残念とか悔しいとかそんな言葉では言い表せられないであろう。

しかし、その後も淡々と測量を続けていく。自分は測量官だからという冷徹にも自分を制した生き方に、人間にとっての「使命」とは何かを感じた。

映画の公開が楽しみだ。

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